Webサイト・アプリの検証からスマートフォン端末のレンタルまで。品質向上のご相談はお任せください お電話でのご相談 03-5774-5946 平日 9:00〜18:00
技術記事

エンジンと利用シェアから考える、検証ブラウザの選定ポイント

エンジンと利用シェアから考える、検証ブラウザの選定ポイント

Web制作・運用の現場では、「対応ブラウザはどこまで見ればいいのか」に毎回悩まされます。
組み合わせは無数にあり全ては検証できませんが、勘で絞るのも根拠が乏しく、依頼元に説明できません。

大切なのは、「なぜその環境を検証するのか」を根拠を持って説明できること。
本記事では、「エンジン」と「利用シェア」という2つの根拠から、検証ブラウザの絞り込み方を紹介します。

まずは出発点:多くのサイトはこの3環境から

サイトによって最適な検証環境は変わりますが、多くのケースで出発点になるのがこの3環境です。

Windows Chrome / iOS Safari / Android Chrome

なぜこの3つが出発点になるのか。理由は大きく2つです。

  1. ①エンジンが同じブラウザは挙動が近いため、代表を1つ選べば絞り込めること

  2. ②国内シェアでも、PCはChrome・Edge、スマートフォンはChrome・Safariの利用が多いこと

以下では、この2つの根拠を順に見ていきます。
そのうえで、「自社の場合はここに何を足すかを考えれば、根拠を持って検証範囲を決められます。

※実際の検証では、解像度や端末サイズなどのハード面、OSの種類・バージョンも考慮する必要がありますが、本記事ではブラウザの特性と利用シェアを基準とした選び方を中心に解説します。

根拠①:エンジンが同じなら、代表を1つ選べば絞り込める

ブラウザは内部の「エンジン」が画面を描画しており、エンジンが違えば同じサイトでも表示や動作に差が出ます。
逆に言えば、『エンジンが同じブラウザは挙動が近いため、代表を1つ確認すれば足りることが多い』これが検証範囲を絞る最初の根拠です。

主要なブラウザは、下図のように3つのエンジングループに整理できます。

- Chrome / Edge / Opera は同じエンジン(Blink)です。基本はどれか1つに絞れます
- SafariFirefox はそれぞれ独自エンジンのため、別途確認が必要です
- iOS上のブラウザは、Chrome や Firefox であっても中身はSafariと同じ(WebKit)なので、iOSはSafariに絞れます。

Windows ChromeとAndroid Chromeは同じエンジンですが、動作するOSが異なるため、主軸としては両方を対象にしています。
iOS上のブラウザエンジンは、法改正によって今後異なる可能性もありますが、現状Safariを確認すれば問題ないです。

根拠②:国内シェアでも、この3環境が主要

エンジンで絞り込んだうえで、実際にどのブラウザが使われているかを重ねると、対象がさらに明確になります。

日本国内のブラウザシェア率

Statcounter Global Statsによると、PCはChromeとEdge、スマートフォンはChromeとSafariが主要です。
ChromeとEdgeはエンジンが同じなので、基本はどちらか一方で代表でき、Edgeは状況に応じて追加を判断します。

ただしこれは全体平均です。ユーザー層によって内訳は変わるため、最終的には自社のアクセス解析を優先してください。

自社の場合は、ここに何を足すか

出発点の3環境に、自社の事情に応じて必要なものを足していく――これが実務的な進め方です。
次の3つの観点で「自社に当てはまるものはないか」を確認すると、抜け漏れを防ぎやすくなります。

観点

利用者・利用組織・サイト特性で考える

・BtoB・官公庁向けなら、EdgeやIEモードなど企業固有の環境
・化粧品ブランドなどデザイン品質重視なら、フォントや表示差が出やすい環境 など

機能・流入経路で考える

・PDF表示・印刷が重要要件なら、ブラウザ組み込み機能の挙動差
・SNS流入が多いなら、LINEやInstagramのアプリ内ブラウザ など

OS種別・バージョンで考える

・フォントや権限ダイアログなど、OS依存の細かな表示・操作差
・旧OS・旧ブラウザの利用者が一定数残っている場合の対応 など

まとめ

検証ブラウザの選定は、
「エンジンで絞り込み、シェアで裏付け、自社の事情で調整する」という
3ステップで考えると、根拠を持って決められます。

- 出発点:多くのサイトは Windows Chrome / iOS Safari / Android Chrome から

- 絞り込みの根拠:同じエンジンなら代表1つ/国内シェアの裏付け

- 調整:利用者・利用組織、機能・流入経路、OS種別・バージョンの3観点で自社に必要なものを足す

もっとも、実際にどこまで検証するかは、サイトの規模・ユーザー層・品質要件によってケースバイケースです。
完璧な網羅を目指すより、根拠を持って優先順位をつけることが大切です。

「自社の場合、この3観点で何を足すべきか」の線引きにお悩みでしたら、弊社のQAサービスがお手伝いできます。
検証範囲の設計から実テストまで、お気軽にご相談ください。

出典・参考リンク

- Chrome for Developers「Blink」(エンジン構成)

- Apple App Store 審査ガイドライン 2.5.6(iOSのエンジン要件)

- Microsoft「Internet Explorer と Microsoft Edge の FAQ」(IEモードのサポート期限)

- Statcounter Global Stats(ブラウザシェア・日本) Statcounter Global Stats(OSシェア・日本)

検証&端末レンタルのお問い合わせはこちらからお気軽にお問い合わせください
メールでのご相談はこちらから
電話でのご相談03-5774-5946
お問い合わせはこちら